最近は会社帰りに飲んで帰ることも
なくなりました。（美容と健康のために）

今回は皮膚と「ホルモン」のお話です。
奇跡の61歳、少年。アナトミー村本です。

私の妻は日の出と日の入りの時間を
やたらと気にします。
毎日、新聞でチェックする程です。
別に農業や漁業に従事しているわけでは
ありません。
日の長さで季節の移り変わりを感じること
は誰もが経験していると思いますが、毎日、
新聞でチェックする主婦は珍しいのでは
ないでしょうか。


ところで、生物学的には「昼間の長さ」、
つまり、「日の長さ」が動物たちの繁殖
カレンダーになっていることはご存知で
しょうか。
日照時間というのもありますが、日照時間
は、その年の気候変動などで、大きく変わる
ことがありますよね。
一方、日の長さはその土地の地球上の緯度
で不変なのです。
特に鳥類での研究が多いのですが、目から
入る光の量の変化で繁殖期が近いことを
知り、オスとメスが交尾の準備に入るのです。
繁殖期は性ホルモンの上昇を意味しますから、
もしも、この現象がヒトにも当てはまるならば、
春先から男性ホルモン（アンドロゲン）や
女性ホルモン（エストロゲン）、黄体ホルモン
（プロゲステロン）のような性ホルモンの分泌
が活発になり、中にはバランスを崩して、
男性ホルモン過多、あるいは女性ホルモンの
減少などで皮脂の過剰分泌が起こり、
ニキビ・吹き出物が多くなる人も出てくる
かもしれません。
更に、ひょっとすると、動物的な勘が強い人、
あるいは肉体に「野性」を秘めた人は
この時期、ニキビに悩むことが多いかも？
これは、私の勝手な仮説です。

一般的には春夏の気温の上昇とともに皮脂の
分泌が高まると言われています。また、秋冬に
外気の湿度が下がれば、皮膚も乾燥します。
従って、1年の肌トラブルを原因から分類
すれば、
春から夏は皮脂トラブルが多く、
秋から冬は乾燥トラブルが多いと言えます。
その他、季節とは関係なく、ストレスや
不規則な食生活からくる栄養不足や血行
不良が原因のトラブルもあります。


気温の上昇にともない皮脂分泌が上昇すると
言われているが・・・

先ほど述べたように、ニキビ・吹き出物
の原因にはストレスもおおいに関係して
きます。
ストレスを感じると副腎皮質という臓器
から糖質コルチコイドというホルモンが
分泌されます。英語ではCorticosteroid
と書きますが、いわゆるステロイドホルモン
ですね。ステロイドホルモンが怖いという
人がいます。悪い印象を持っている人も
いますが、元々人のからだの中で健康を
維持するために、清く正しく働いている
ホルモンなのです。
このホルモンは低下した血圧や血糖値を
上げたり、炎症を抑えるなど、生きて行く
上で非常に重要な働きをしています。
ところが、皮脂分泌を促進する作用も
あるため、頑張りすぎると皮脂が過剰に
出て、ニキビ・吹き出物ができやすく
なります。

ここで質問です。みなさんはストレスを
感じた時にやけ食いをしたり、甘いものを
食べて気を紛らせようとしませんか。
かつてのロックンロールの王様・エルビス
プレスリーはストレスからドーナツを食べ
過ぎて、寿命を縮めたと言われています。

甘い物を食べると、、食べた直後から
血糖値が上昇します。その血糖値を抑える
ためにインスリンというホルモンが大量に
分泌されます。
実は、インスリン自体にも皮脂分泌促進
作用があるのです。その結果、ニキビが
できやすくなります。
脂性肌タイプで、ニキビを繰り返し発症して
いる人は一度、ご自分の食習慣を見直し
てみましょう。保険の見直しより先に。
例えば、甘いジュースや缶コーヒーを
よく飲んでいる。ごはんやうどん、パン
など糖質の多い食品が好きな方。
アイスクリームやケーキなどのスイーツ
が大好きな方は要注意です。
チョコレートがニキビの原因になると信じて
いる方も多いですが、カカオ脂という油が
原因ではなく、甘味のために入っている
お砂糖が原因なのです。

以上、見て来たように、健康な皮膚を維持
するためには、皮膚と神経系、
皮膚と内分泌系（ホルモン系）の適度な
関係が重要です。
更に、皮膚に栄養と水分を送り込む血液の
流れ、つまり皮膚と循環器系もしっかり連携
が取れていないと、魅力的な肌をキープ
することは難しくなります。

皮膚の水分は真皮層に入り込んだ微小な血管
の血液から供給されているのです

血行不良は皮膚の飢餓状態を作ります。
こんな肌はターンオーバーも乱れて、
乾燥肌からなかなか抜け出せません。

冒頭、私の妻は日の出、日の入り時間を
非常に気にしていると言いました。
そういえば、彼女には八重歯があり
ました。ひょっとしたら日の出の時間前に
帰らなければならない「伯爵」の子孫だった
のかもしれません。

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村本　敦比古