熱傷写真 (2)
♪何から何まで真っ暗闇よ♪~
「傷だらけ」から「シミだらけの人生に」
悲しいかな、うっかりの怪我が多くなった、
奇跡の64歳、少年。アナトミー村本です
(鶴田浩二の歌の一節です)

先日、シャツにアイロンをかけている時、
右腕の内側が立てて置いてあったアイロン
の先端に触れて、ヤケドを負ってしまいまし
た。すぐに洗面台に行って、水道の流水に
5分ぐらい当てて、しばらくしてから、ステロ
イドのクリームをつけました。
後から良く見たら、予想以上に広範囲で
紅く炎症を起こしていました。
アイロンヤケド (2)

これぐらいのヤケドなら傷跡が残るか残ら
ないかのギリギリのところだと思います。
傷跡と言っても色素沈着程度のものです。
ヤケドの経過 (2)

もっとひどいヤケドの場合はケロイドのよう
な瘢痕が残ります。また、広範囲のヤケド
ですと生命にかかわってくるのはご存知の
通りです。
熱傷深度 (2)
また、週明けの仕事中には、荷物を載せる
パレットが私の手の上に倒れてきて、幸い
軍手をしていたので大した怪我にはなりま
せんでしたが、擦りむいた状態で一部出血
していました。60歳を過ぎてから本当に
怪我が多くなったと実感しています。
手の怪我 (2)
これから紫外線がどんどん強くなり、日焼
けによるシミが気になる季節です
が、太陽
の紫外線だけでなく今回のようなヤケドや
怪我など、大きな炎症を伴う皮膚損傷は
怪我の痕が色素沈着になって残る場合が
よくあります。
実際に3年前エスカレーターで転んで、4針
縫った傷や同じように1年前に転んだ痕が
今でも、色素沈着となってしっかりと残って
います。

傷跡の色素沈着 (2)

ヤケドや怪我による炎症が、何故シミに
つながるのでしょうか。
皮膚が損傷を受ければ、その部位から
細菌やウイルスが侵入し、紫外線も
ダイレクトに深く侵入してきます。最悪の
場合、生命にかかわる大問題に発展する
可能性もあります。
そんな非常事態を防ぐために、からだの
免疫システムが働いて、担当する細胞が
情報発信をしながら、総動員で異物を排除
し、出血を抑えて、損傷部位を修復します。
炎症も生命を守るための防御反応の第一
段階だと言えます。


この一連の反応の中でメラニン顆粒も
作られます。皮膚の細胞の内部には核と
言って、大事な遺伝子情報を記憶した
DNAが保管された部屋があり、ここに
紫外線が当たらないように帽子か日傘の
ような役割をするのがメラニン顆粒なのです。
ちなみに、炎症が起こった際に皮膚の細胞
から色素細胞(メラノサイト)に発せられる
情報伝達物質としては、メラニンを作るよう
指示を出すET-1(エンドセリン1)
α-MSH(メラノサイト刺激ホルモン)、
u-PA(ウロキナーゼ型プラスミノーゲン
アクティベーター)
などが知られています。
細胞と核 (2)
炎症性色素沈着 (2)

ということで、メラニン顆粒は核(遺伝子
DNA)を守る非常に大事な任務を負う
ガードマンだったのです。しかし、部分的に
過剰に集まったり、任務が終わった後も
なかなかその場から出て行かなかったり、
そんなメラニン顆粒が「シミ」なるのです。

シミは嫌い、なくしたいと願っている人が
多いと思いますが、実際は生命の維持に
欠かすことのできない大事な物質だった
のです。生きていられるのもシミのお陰と、
言えるかもしれません。
「シミのお陰で私は生きている!」
「シミこそわが命♪~」ってところでしょうか。
(これは水原弘の歌のタイトルでした)
シミこそわが命 (2)


ヤケドや怪我だけでなく毎日のお肌の手入
でも、たたいたり、こすったり、強い刺激
を与えれば炎症が起こります。これでは
シミのない透明肌を目指す方向とは逆に
シミを増やすことになります。
今現在のスキンケアももう一度チェックして
みて、お肌に刺激になっていないか、負荷
を与え過ぎていないかを確認してみましょう。

八重咲き椿 (2)
背中で泣いてる唐獅子牡丹ではありません。

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村本 敦比古