10月になって色々な事があった10日間でした。
奇跡の61歳、少年。アナトミー村本です。

「暑さ寒さも体育の日まで」
溶けたり固まったりのココナッツオイル。
南の国の食材で季節の変化を感じる
豊かな日本の食文化があります。(？)

ところで、ココナッツオイルと言えば、
認知症の予防に効果があると言われて、
ブームになったのは3年ぐらい前でしょうか。
更に昔の20年ぐらい前。私が健康食品の
開発を担当していた頃。シソの油をカプセル
に詰めた商品を発売したことがあります。
当時、シソ油にはω（オメガ）-3系または
n-3系の多価不飽和脂肪酸と言われる
αリノレン酸が多く含まれ、健康に良い油
として注目されていました。青魚に多く
含まれるEPAとかDHAも同じ仲間の
脂肪酸です。
そして、それまで健康に良いとされていた
リノール酸は本当はからだに悪い油だった
と糾弾されて、一転、大バッシングの嵐が
吹き荒れたのです。

（当時発売した商品のパンフレットより）

しかし、先週末に虎ノ門ヒルズで開催された
臨床栄養学会では、改めて最新の研究報告を
広く調べてみた結果、n-3系多価不飽和脂肪酸の
心筋梗塞など心臓血管系の疾病予防効果
は認められなかったことが判明したそうです。
もちろん、個人差がありますから、良く効いた
人もいたはずですが。

（演者、久保明先生許可のもと写真撮影）

ノーベル賞を取った本庶佑先生のコメント
ではないですが、科学の世界では、正しい
と思っていた事が10年もすると違っている
可能性がある。
教科書に書いてあることは90%うそだと
疑えということをすぐにこの学会で実感
できました。


美容業界でも12年ぐらい前、
「オイルクレンジングはお止めなさい！」
と発言したカリスマ美容家さんがいて、
大問題になったことがありました。
今でも信じる人達がたくさんいるよう
です。


自動車でも軽自動車からスポーツカー、
さらにレーシングカーまで、色々なタイプの
車があり、運転する人も初心者からベテラン、
プロのレーシングドライバーまでいます。
免許取り立ての人がレーシングカーを運転
すれば事故が起きて当然ですよね。
クレンジングについても同じことが言えます。
自分の肌タイプに合わないものを、間違った
方法で使っていれば、当然トラブルは起こり
ます。
化粧品トラブルの要因には、常に皮膚や
製品に関する情報不足が、その根底に
あると思います。
化粧品を売る側や我々専門家がもっと
使用者に正しい情報を伝えてゆく必要が
あるのですね。

オイルクレンジングも当時からすれば、
現在の製品は格段に効果・安全性も
高まり、使用感も非常に良くなっています。
中国からのお客様は日本製のオイル
クレンジングが大好きだそうです。

人気のシュウウエムラの
オイルクレンジング

化粧品も10年後、何が正しかったのか
判明し、画期的な製品で美肌老人が
増えている光景が想像できます。

個人的な近況報告ですが、10月から
会社が変わり、今は神田にある
化粧品の企画・開発をする会社で
お世話になっています。
定年後、何だかんだで2年目の秋。
実りのある秋にしたいです。

心も体も「健やかに」ありたい！

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トータルビューティーサイエンティスト
村本　敦比古